北欧旅行記 Day4 (1/2)

朝食を取り,ホテルのチェックアウトをしてヘルシンキ中央駅に移動します.
ホテルは駅に隣接しているため朝は時間に追われることもなく,余裕を持って動けます.

事前にWEBでチケットを取得している長距離列車VRに乗って西へ向かいます.
目的地はフィンランド最古の街トゥルク.

2時間程の移動となります.
フィンランドの駅には改札はありませんがVRでは社内で乗務員がチケットのQRコードを読み込む形でのチェックがありました.
全員の確認をしますがスムーズに進みます.
チケットはWebかアプリを利用して購入が可能で,確認・提示もどちらでも可能となっています.


この旅ではVRを何度も利用しましたが,チケットは当日に購入すると割高になるようなので,予定がはっきりとしているならば,事前に購入した方が良いと思います.

VRは車両によってペットを連れて乗ることができたり,キッズコーナーが設置されていたりして,様々な人にあった利用の仕方ができるようになっています.
特にキッズコーナーは子供用のすべり台など本格的な遊具が設けられており驚きました.

VRのキッズスペース

子供の声が気になる人は別の車両を選べば良いし,子連れの親も引け目を感じることなく利用出来るため良いデザインだと思いました.

移動の合間にフィンランドでメジャーだというお酒を一杯.


飛行機で隣の席だったエストニアの方に教えてもらったHARTWALL ORIGINAL ジン&グレープフルーツ.

グレープフルーツジュースのようで飲みやすいお酒でした.

長距離電車に乗るとフィンランドの土地が平坦で森が多いことがよく分かります.
樹木の種類も日本のように多くなく,似たような風景が続きます.
森の間には畑が広がり,畑の中にはポツポツと大きな岩が点在しているのが印象的です.

トゥルクに到着し,先ずはホテルにチェックインすることにしました.

ホテルまでの移動にはバスを利用しました.ヘルシンキではHSLで公共交通機関は全てカバーされていますが,トゥルクでは異なりFöliという市バスが運行されています.
アプリをインストールし,デイチケット(8€)を購入しました.

HSLと異なり,Föliの市バスは乗車時にアプリでQRを表示し設置されたリーダーに読み込ませる必要があります.

私たちはバス停に着いてから利用の仕方を検索し,設定をしていたため,一本バスを逃していました.
VRに乗ってる間にリサーチ,アプリのインストールと設定はするべきでしたね(苦笑)

バス停の裏で工事をしていましたが,仮囲いが簡素で距離感が近い.
フィンランドでは,色んなところで建物の工事をしているのを見ました.
日本とは建物の作り方が違うのでつい気になってしまいます.

ホテル近く,トゥルクの中心部にあるマーケット広場でバスを降りました.
広場の3方向を囲うように現代的な建物が分散配置されており,
広場の中心部にはジェラートやバーガー,焼き菓子などの露店が出ていてお洒落な雰囲気です.
ヘルシンキでもそうでしたが,夏のフィンランドのパブリックスペースは花で飾られているのがとても良い感じです.

Turku Market Square

トゥルクは一泊の予定で,滞在も短いため,あまり下調べをしていませんでしたが,なかなか良さそうな街でした.
ホテルは無難にScandicとしましたが,探せば良いホテルがあるかもしれません.

小腹が空いたのでスーパーに入って寿司やりんごを購入.
感じの良いストリートファニチャーが設置されていたのでそこで街の雰囲気を感じながら頂きました.
併せて,トゥルクでの目的地への移動方法を検索します.

仮説のストリートファニチャーも花で飾られている

黄色の市バスに揺られ,市街地から郊外の森へと向かいます.

到着したのは大きな霊園です.
北欧の墓地は森の中にあることで知られていますが,その光景が美しいとのことで一度訪ねてみたいと思っていました.

真っすぐ伸びる高い松の森は整備が行き届いており,驚くほどに綺麗なものでした.
広い森の霊園に姿は見えませんが従業員が掃除をする機械の音がどこからか響いて来ます.

駐車場,バス停のある裏側からのアプローチ

その霊園の中心に真の目的である建築「復活礼拝堂」がしっとりと佇んでいました.

しかし,施錠されており,開いておりません.
礼拝堂建築の連敗…

愕然としました.
しかし,建築の周りをうろうろしながら撮影をしていると,離れたところにいた相方から電話がありました.

たまたま近くを従業員が乗ったカートが通りかかったようで声をかけたところ,鍵を開けてもらえることになったとのこと.

このファインプレーにより,無事に中を見学できることが出来ました.

Chapel of Resurrection / Eric Bryggman

復活礼拝堂は1941年の竣工で,北欧ナショナルロマンチズム建築と位置付けられています.
建物の佇まいは素朴で土着的.
古めかしさがありますが,森に向かって広がる大開口はモダニズム建築のようでもあります.

森向けて斜めに配置された長椅子に森に対する敬意,魂は森に帰るという北欧の生死観が表れているように思います.

墓地というのは,日本では暗いイメージを持たれがちですが,
ここは落ち着いた環境でとても居心地の良い場所でした.
訪れることが出来て良かったです.

復活礼拝堂 正面

(続く)